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現場見聞録:福岡市交通局発注 福岡市高速鉄道3号線天神工区建設工事

昨年の地下鉄3号線天神工区建設工事の潜入取材から、早くも一年半が経ちました。工事の進捗率は現在およそ7割です。さて、地下の様子はどのように変わったのでしょうか。前回の夜間取材に引き続き、広報会・津野崎が、今回は昼間の潜入取材を行いました。

これが、地下鉄3号線。

 福岡市地下鉄3号線は、博多〜姪浜間を結ぶ空港線、中州川端〜貝塚間を結ぶ箱崎線に続く、3番目の路線です。開通によって福岡市南西部地域から天神までの所要時間は、現在のおよそ2分の1に短縮されます。また、慢性化している交通渋滞の緩和にも大きな効果を生みそうです。福岡市西南部と都心部を結ぶ新しい市民の足として、2004年夏の開通に大きな期待と関心が寄せられています。現在は、計画総延長16.7kmのうちの橋本〜天神間の12.7kmで工事が進められています。

これが、天神工区。
天神工区は、渡辺通4丁目から春吉3丁目までの国体道路の地下にあります。工事区間は426mで、すべて開削工法による建設工事が行われています。天神工区を担当するのは、大林・大日本・松本・志多建設工事共同企業体、通称地下鉄天神JV。工区内には、駅部の渡辺通4丁目交差点付近のビルのアンダーピニング工事、一般部の薬院新川下での開削工事といった難しい箇所があり、それぞれ最新の土木技術を駆使した工事が進められています。

●渡辺通交差点付近
渡辺通りから国体道路に曲がる天神工区の工事始点は、お隣りの渡辺通北工区の単線並列シールドの到達点です。前回お伝えしたとおり、真上にはふたつの既存 のビル(世和家ビル、石橋ビル)が建っています。今回の取材時には両ビルの仮受けをするアンダーピニング工事が完了し、箱型トンネルの建設工事が進められ ていました。
 また、天神工区には薬院新川の河川部工事が含まれています。万が一、工事中に河川の決壊が起きた場合の被害を最小限にとどめるため、渡辺通北工区との境界は厚い鉄板によって閉ざされていました。


●天神駅(仮称)
天神工区には、3号線で最大規模となる天神駅(仮称)の建設工事が含まれています。駅部は地下2階2層構造で、地下1階部分は現在延長工事が行われている 天神地下街と連絡します。取材時は、支保工が縦横に張り巡らされており、あちらこちらで鉄筋コンクリート壁を組む工事が行われていました。唯一、天神駅の 姿を想像させるものは、ボール紙で覆われた大きな円柱。これは、プラットホームでよく見かける大きな丸い柱だそうです。


●三光橋下
薬院新川に架かる三光橋の下では、橋台の受替工事が慎重に行われていました。まずここで目の当たりにしたのが、橋台を仮受けするアンダーピニング工事に よってバッサリと切断された三光橋の巨大な橋脚。めったに見られるものではありません。河川部工事中に三光橋の橋脚にかかる荷重は、現場に建てられた計測 室のコンピューターで管理されています。荷重がかかり過ぎていないか。その計測は、なんと2本のワイヤーによって行われていました。


●春吉付近
天神駅を過ぎた薬院新川付近で、地下鉄上下線2本のレーンは車両基地へと続く1本のレーンへ合流します。しかし、将来の延伸計画によって再び2本のレーンを確保できるように、土留壁の間は広く取ってありました。
 春吉付近の現場では、箱形トンネルの建設工事が急ピッチで進められていました。コンクリートの型の板を張る人。鉄筋を組む人。できあがった型枠に生コン クリートを流し込む人。工区の終点に向かうにつれて工事が進行していたので、箱型トンネルの鉄筋コンクリート壁の建設工程がよく分かりました


福岡市地下鉄3号線天神駅(仮称)デザイン
テーマは「光と色による情報発信」。
福岡市地下鉄3号線建設工事の中で注目を集めているのが、天神駅(仮称)のデザイン。設計を担当したのは、福岡市の建築家・葉祥栄(よう・しょうえい)氏 です。設計のテーマは「光と色による情報発信」で、利用者への情報伝達を光量や色使いの違いによって行います。具体的には、床を照らす光の線によって乗客 を出入り口から券売機まで導いたり、発券機の周辺の壁を緑色にしたり、出入り口の番号を壁一面を使って伝えたりなど。完成すれば、これまでの地下鉄の駅と はひと味違った雰囲気となるでしょう。
 また話題となっているのが、ガラス張りの開放的な地上出入り口です。地下鉄の駅の構造物としては国内で先例のないデザインだそうで、昼間は太陽の光を乱 反射し、夜間は内部から光を発して出入り口を浮かび上がらせます。建設場所は、国道202号(国体道路)の南側歩道で博多大丸の向かい側。この新しい天神 駅(仮称)が、福岡の新しいランドマークとなることは間違いありません。



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